碩学d新書 応援消費の謎

水越康介

【碩学d新書は、お休みの日やちょっとした仕事の合間でも読み切ることができる、2万字程度の分量の新しい読み物です。】

2020年のコロナ禍において、日経MJヒット商品番付で大関になったのは「応援消費」という言葉である。2011年の東日本大震災を契機に広まり始めた言葉ではあるが、1995年の阪神・淡路大震災の頃には用いられていなかった。なぜ、人は寄付やボランティアではなく、消費で応援しようとするようになったのか。この考え方は、どのように広まってきたのか?本書では、応援消費という言葉に焦点を当て、消費に生まれた新しい意味と社会の関係を考察する。

発売日:2021年9月6日
Online edition:B09DYPFDWL
定価:480円(Kindle版)
amazon
電子書籍版あり

目次

※所属および職名は出版当時のものです。

応援消費の謎 消費・寄付・ボランティア

はじめに

第1章 応援消費の広まりと謎 
  1. 応援消費はどのように語られてきたか
  2. 2011年:応援消費元年
  3. 2012年以降:応援消費沈静化
  4. 2020年:応援消費再注目
  5. 1995年:応援消費以前
  6. 応援消費の謎

第2章 寄付を隠す文化
  1. 寄付文化のない日本?
  2. 本当に「寄付文化」はなかったのか?
  3. 陰徳の文化?
  4. 陰徳から陽徳へ

第3章 ボランティアにみる贈与のパラドックス
  1. 贈与のパラドックスとボランティア
  2. 国家と社会保障
  3. 赤い羽根共同募金
  4. ボランティアの自己効用論
  5. 交換への志向
  6. NPOの時代
  7. 応援消費の理由

おわりに

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